大きなドームも
ライブの音を目指してカーオーディオを組みたい!という方は多いと思います。
ライブの音というのは非常にざっくりとしていますが、
どんなライブでもいえるのは、中低域のエネルギー感が強烈であるということです。
どのライブも、高域の緻密さとかそのあたりはある程度です。中低域が強烈に身体に入ってきます。
そして大体が大音量と思いますが、小さな箱のライブの方がより強烈かと思います。
前列の左右の端とかだと大体PAの前に当たりますから、耳が翌日くらいまでダメになっています。
野外フェスとかだと大体遠くから見ることになるでしょうから、多くはぶっといベースの音がどーんと身体に入ってきていて、
耳がつぶれるとかはあんまりないかもしれません。
カーオーディオは技術が進歩していて、ハイパワーも安くなったし、こんなに機能要らんだろと思うくらいのDSPも安くなりつつあります。
スピーカーについてもPAスピーカーそのまんまみたいな、12インチのミッドスピーカーとかもあります。ホーンドライバーも強烈なのがあります。
なので、車のオーディオというのは組もうと思えばいくらでもライブのようなサウンドはできます。
(絶対に忘れてはいけないのは録音されたソースと今演奏されているものは違うものであるということです。)
車全体がほとんどPAスピーカーそのまんまなものが外向きというようなジャンルで、
その外向きのようなハイパワーなシステムを外に向けないで室内に向けて鳴らすのが内向きというようなジャンルで、
(最近、普通のフロントステージのカーオーディオのことを内向きという方も増えているようですが、たぶん昔からの内向きの人とは話がかみ合わんと思う)
普通のフロントステージのカーオーディオの人は外向きの人たちを敬遠しがちですが、ライブみたいな音にしたいと言うことが良くあります。敬遠してるのなんでなん?
外向きの人から学ぶことはめっちゃいっぱいありますので、ライブを求めるならその方向のエッセンスを入れないとどうにもなりません。
本当にバチバチの大音量を鳴らす方はマナーもしっかり守って鳴らしちゃいけないところでは鳴らさないですし、
どのサイズのユニットにどのくらいパワーが現実的に入るかとか、どのサイズのスピーカーにどのくらいのカットオフを与えてクロスするのが現実的とか、そういった経験が大変豊富です。スピーカーもアンプもたくさん飛ばしまくってきた人たちです。極限をやってきているので現実的なところがわかります。ライブの音をやりたい場合はこの辺りの界隈の方々から勉強するのが近い
フロントステージのカーオーディオの世界では、ルームミラーの下にボーカルが位置するとか、ボンネットの先でボーカルが歌っているとか、
点音源をはき違えて、センタースピーカー一個鳴らしとけばそれでよさそうな音の話をしているようなこととか、そんなことを重視している文化も
昔から根強くありますが、それはライブっぽい音とは全くかけ離れています。
そんな、定位がどうとか意識してライブ行きますか?PAが入っているライブで、等身大のボーカルとか意識しますか?
PAが入っているライブでは、本当の生の音だけのライブのような等身大のサイズの音は聞くことが出来ません。その代わりにすんげぇ迫力の音を浴びることが出来ます。
カーオーディオで、PAが入るライブのような音を目指していくのであれば、
定位がどうとかそんなスケールの小さな話をしていてはいけません。
PAが入らないライブなんてなかなかありません。オーケストラを再現したい方はライブのような音という表現はしないのではないでしょうか。多くの方が、あの名盤の音を忠実に再現したい、とかそんなことを言います。
たぶんですが、ライブのような音という表現は、多くの方がPAが入ったどでかい音のライブを指しているはずです。
そうなったら運転席でそれなりの音量で鳴らして、定位がどうとか言っているものとはジャンルが違います。
山仕様の車で舗装路を走ってもつまらないし、ビタビタの低車高で山を走ることはできません。
どんな音が好きなのか見極めていく為にいろんな音を聴いて、その音がどこから発せられていて、
どんな風な音だったか、聴き終えた後に振り返ってみると良いかもしれません。
と、いうようなことを書いていますが、一番やってはいけないのが、
好きなアーティストの楽しみにしていたライブにせっかく参加したのに、頭のなかで音質がどうとか、これを車に持ち込むにはどうしたらよいかとか
そんなことを考えてライブに集中できないようなつまらないことです。そうなったらもう音楽を聴くよりもオーディオを鳴らすことの方が好きな人種になっています。