2023年03月09日

今更聞けない【ダイナミックレンジ】とは

詳しいことは検索すればいくらでも出るので、検索されてくださればと思います。

ここでは難しくない言葉で、かんたんにやりたいです。


小さな音と大きな音がどのくらいの範囲扱うことができるか、ということです。

できるだけ小さな音も再生できる方が性能が良く、
できるだけ大きな音も再生できる方が性能が良いです。

音を処理する機材で重要な指標で、

ダイナミックレンジが広い機材はより小さな音から大きな音まで取り扱うことができます。

S/Nと似た概念かと思える人はもうオーディオマニアです。

どのオーディオにも必ず微細なノイズはあります。
そのノイズの程度で性能が良いか悪いかという話になります。
スピーカーに耳をくっつけないと聴こえないようなノイズしか無い機材、耳をくっつけてもわからんレベルだとかなり良く、
ブラジル系のハイパワーアンプは最大のパワーもデカいですから、無音時にもサー、とノイズが出るのが多いです。パワーを入れればわからなくなるので問題無いというわけです。

常用するパワーバンドでノイズが大きい機材は、

ノイズ以下の小さな音を取り扱うことができないということになりますから、

ダイナミックレンジも狭いということになります。

なので、フロントに6.5インチ一発、ツイーター一発みたいなシステムでフロントにクソハイパワーなデジタルアンプなんかは入れる必要が無いということになります。そういったアンプは常用するパワーバンドが6.5インチ一発程度の世界ではありませんので、もっとパワフルに使える環境でないと合いません。
フロントに使うアンプはそんなにパワーが無いアンプでも意外とイケた、というのは、
常用するバンドが合っていて、かつそのバンドでノイズが少なくて、微細な音も逃さない性能があったから
(スピーカーを止める性能もあるから)
ということになると思います。

ダイナミックレンジが広い機材で音楽を聴くと、狭い機材と比べると微細な音まで鮮明に聴くことができ、
音が消えていくさまや、マイクから離れた距離の音がマイクに入ったっぽいような音とか、そんなのもわかるようになります。


近いようで近くないような話ですが、カーオーディオ用のDSPではノイズゲートという機能が付くものがあります。 
このノイズゲートは、ある一定以下の音は無視してなかったものにすることで、ノイズを感じなくする機能です。

ノイズ以下の音も一緒になかった事にしますので、これはダイナミックレンジを狭くするということになります。

私はそんな機能は使いませんけれども、卓上のテストではフェードアウトしていくような終わり方の楽曲では音が途切れ途切れになったりします。

これに耐えられるオーディオ好きがいるんか?と思うんですが
ノイズが大きい環境の場合は背に腹は代えられないということです。
また、商業音楽が主なご趣味の場合はダイナミックレンジが狭くてピーキーに作られていることが多いですから、あんまり気にならないかもしれません。
(商業音楽の、破綻させずにレベルをバチバチに上げてインパクト付けるのはめちゃ技術のいることです。大量にレンタル屋に並ぶ、〇〇アゲアゲMIX!みたいなCDとかは歪むくらいやってあります。あんなのでもボンボン鳴ってサイコー!とかいう人もいますが、プロの音楽は全くそんなことなく、クリーンな高音圧ですげぇです。)
どんな機能も作用と副作用を天秤して使うか使わないかを選ぶものです。

私が今後やるカーオーディオの録音は、同じ条件でひたすら複数の楽曲を垂れ流すことでダイナミックレンジを狭くするような録音をしていないことを示していきたいと思っています。
また、複数楽曲を一気に録ることで、レベルのバラバラな楽曲が一気に鳴っているためにマイクゲインがバチバチに合わせられない環境で録るということで、ここも縛りプレイでインチキ無しでしていきます。

また、なにか再生される機材を想定した録音環境にするのではなく、実際に耳で聴いて心地が良い設定で録るというようにします。

ハイファイなユーザーが求めるのってこういうことであるかと思います。

まさかコンプレッサーがバリバリ仕事していたり、オートレベルコントロールとかオートゲインコントロールみたいのとかが音量を常に調整してます、ビンビンの波形に整えてます!みたいなので良い音と思ってしまうマニアは居ないと思いますし、
音量だけで良し悪しが決まってしまう方や
ハイの強さがクリアな音と間違えて理解している方は
マニアには居ないと思いますが、

意外と音量と高域の処理はパッと聴きの音質の感じ方に大きく影響しています。


広大なダイナミックレンジの環境で、デカいホールのビッグバンドとか、マイク一本で歌う系のガチ歌うまの楽曲を聴くと、呼吸や心拍が速くなったりマジでするもんです。
音楽、オーディオの迫力ってそういうことを言うんだと思うんです。

小さな音とかどうでも良いから、むしろ耳で聴くレベルではなくて喉とかが揺れてる感じがするくらいのハイパワーなカーオーディオももちろん大好きです。どっちもやれると良いことがあります。
Posted by 車音人 at 22:05